あいち秋期行修会に参加して
大垣 修一(名古屋の会)
私はこの行修会より 1 ケ月前の9月 7 日、本屋で「中村天風その人生と名言」という雑誌をたまたま手
にとりました。
ペラペラとめくって、すぐにこれは実際本を読んだほうがいいな、と思い「運命を拓く」を読み始めました。
それからというもの私は猛烈に乾いた喉を潤すかのように天風哲学を書籍、インターネット等で貪り漁りま
した。
天風先生と出会って 10 日後の 9 月 17 日、初めて名古屋の日曜行修会に参加させて頂きました。
哲学なりは本で知ってはいるが、運動法は右も左も分からない、インターネットで検索しても出てこない。
初めて統一式運動法を見たとき、びっくりしたのと同時にとてもカッコよく思えました。「宇宙の間にわれ
立てり」と発声しながら手足を動かす動きがとても力強く思えたからです。
私とほぼ同年代のおじさん、おばさん達が運動を始めると突然豹変し、あたかもこれからショッカーを倒し
に行く戦隊ヒーロー、ヒロインのように思えたのです。
私の好奇心はますます高くなる一方です。
それから 3 日後の 9 月 20 日、天風会に入会と共に今回の一泊二日の行修会に申し込みました。
今回の行修会は日本全国、遠くはハワイから 50 名の方が参加しております。
最初は緊張しましたが、戸外修練が始まると心も体も解(ほぐ)されます。
初日の御橋先生や都甲先生のお話は、正直私にはよく理解できませんでした。
そして 2 日目、朝礼の際に御橋先生が話の流れで「誦句集をまだ持ってない人」と言われた時、私は恐
る恐る手を上げました。すると私の方を向いて「あぁ、子供はまだいいから」と手を下げさせたのです。
それが私は可笑しくてしょうがありません。
なにも御橋先生から見れば今年還暦を迎えた私でも、まだ子供なんだなぁ、と思ったからではありません。
単純な好奇心のみでここまで来てしまった私の幼い心根を見透かされた!「さすが、先生!よくぞ見抜かれ
た!」と勝手に思い込んでしまったのです。
それが痛快で可笑しかったのです。
天風先生を知って 1 ヶ月間、ここまで勢いで走ってきた私は、この時すっと力を抜くことができました。
そして午後からの先生のお話を理解するのではなく、感じるようになったのです。
一言一句、一人一人に対し、深い愛情を感じたのです。
私はようやく霊門の扉の前に立ち、その扉は静かに内より開こうとしております。
先は長いので、これからは上手に力を抜いて行修に励みたいと思います。
最後にご指導、運営して頂いた皆様に心より感謝の意を申し上げます。
ありがとうございました。
あいち秋期行修会に参加して
田島いく子(名古屋の会)
今年の七月に会員になって、初めての一泊二日の行修会です。
『いくつになっても、いかなる場合も、自己向上を怠らないようにすること』というテーマで、あいち健
康プラザで開催されました。
御橋廣眞講師と都甲泰弘講師のもとに、日本各地から大勢の方々が参加され、遠くはハワイからご夫婦で
参加された方がおられて驚きました。
呼吸操練や統一式運動法も、毎月の日曜行修会で教えていただいて、何とかついていけるようになってき
たと思っていましたが、一日目の戸外修練では身体が思うように動きませんでした。その後、室内で都甲講
師の安定打坐の説明と実践の間じゅうも足が痛くなり、座っているのが辛く、何度も姿勢を変えました。
二日目の早朝の自主参加の安定打坐の時も姿勢が安定せず、足腰が痛みましたが、これも修行だと思い頑
張り続けました。
朝九時からの戸外修練の時も足指に力が入らず、身体のバランスがとれなくて後ろへ後ろへフラフラと移
動してしまい、体操が出来なくて皆さんにすごく心配をおかけしてしまいました。私自身も「私の身体はど
うなってしまったんだろう」と落ち込みました。
その時、行修リーダーさんから「上半身が反り返っていますよ!クンバハカをしっかりやりなさい!」と
教わり、おかげさまで何とか座り込まずにすみました。
クンバハカをする時に下腹に力を入れるやり方を、どうしたら上手に出来るかと悩んでいましたが、姿勢
を良くしたことでクンバハカが出来るようになったので、とても嬉しいです。つきっきりで指導して下さっ
た行修リーダーの方々に感謝しています。
また、この二日間ですごく心に残ったことは、最晩年に名古屋で講義された時の天風先生の非常に力強く
て若々しいお声でした。貴重な CD を拝聴できて、とても感動しました。
そして講師の先生方からは、安定打坐の大切さと尊さと、「誦句は何度も何度も読みなさい!」と教えて
いただいたことです。私にピッタリのテーマで、とても有意義な楽しい二日間でした。
素晴らしい行修会を開いて下さった長谷川代表とスタッフの皆様に心から感謝いたします。ありがとうご
ざいました。
自己向上を怠らないように努力します!
学生時代に肺結核という病を得て、”呼吸法を知りたい!” と思ったことがきっかけです。
当時は、平日、休日を問わず夜遅くまで調べ物をしたり、レポートを書いたり、勉強をしていました。そんな生活が1年半ちょっと続いたときに、体重が急に減ってきて、これはおかしいぞと思って医師の診断を受けたところ、肺結核で即入院の運びになりました。医師からは「これからはもうあまりムリはしないように」と言われ、自信をなくし、将来への不安を覚えていました。今振り返ると、机に向かうムリな姿勢がかなり肺に負担をかけていたのではないかと思います。
中学生の頃に、星新一のショートショートシリーズにはまったことがあり、『気まぐれ学問所』の中で中村天風師のことが紹介されていて、インドのヨガの里で、抗生物質のない時代に、自力で重度の肺結核を治した人だということは知っていました。それまでは切羽詰まった経験もなく、天風会の集まりに行ってみようとは思わなかったのですが、”この人が考案された呼吸法をマスターすれば、体力を回復して、少なくとも病を得る前の元気を取り戻せるのではないか”と思い藁をもすがる思いで、中村天風師の考案された呼吸法-呼吸操練-を実践している人が集まる「日曜行修会」に参加しました。行ってみると、とても元気な方が多くいて、その会員方にとても親切にしてもらって、呼吸法も丁寧に指導していただきました。それからは、呼吸法を日常生活に取り入れて、今では病を得る前よりも元気いっぱいに活きています。(30代男性)
幸福なる人生
「『中村天風財団』ってどんな会ですか?」とよく問われます。「中村天風が創建した心身統一法を実践している会です。」と答えると、「じゃあ、心身統一法とは何ですか?」と言われる。「心身統一法は健康法でも修養法でも宗教でもない。でも、この方法の効果を考えると健康法や修養法や宗教などと同様の効果がある。」それでは、「心身統一法とは何か?」と言うと「人生を幸福に作り上げる方法である」と言える。「幸福ってなに…」こんな感じで知らない間に心身統一法がわかる本。
運命を拓く
こちらは中村天風財団創立70周年記念行事の一つとして中村天風の「真理瞑想録」の合本愛蔵版としてつくられたものです。特に序章「朝旦偈辞」は私たちに勇気と力を与えてくれます。通して読まれると、なんか人生が分かったような気になられるかもしれません。そこに注意するところがあります。気になっただけで本当は何も変わらない自分がいるのです。だから中村天風財団は実践哲学なのです。知識を溜めるところではなくて実践して自分の細胞一つ一つに真理を叩き込んでいくところです。
成功の実現
最初の書き出しはこうです。
「今日はそもそも人間とは幸福でありうるものか否かということ、さらに、人というものは健康や運命に対して強いものか、はたまた弱いものかという事を考えてみたいです。」
まさに天風哲学がいっぱいの本です。
「特に我とは何ぞや」の体験談は素晴らしいです、
そのやり取りをちょっと紹介します。
「あれっ、体も心も私でない?」
「そうよ」
「それはどういうわけで?」
「どういうわけ?それがわからないのか?心や体が人間ではないからだ。」
「わかったか」
「何かこうわかったような気がします」
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